【特別区経験者採用】対策と体験談

【相談内容】

私は昨年、特別区経験者採用試験を受験しました。しかし、最終合格はしたものの第一提示、第二提示の区面接で採用には至りませんでした。

今年の特別区経験者採用試験ではなんとしても内定を獲得したいと考えております。そこで、筆記試験、論文試験、面接試験は具体的にどのように対策をしていくべきでしょうか。

筒井先生のご経験されたお話をお聞かせいただけたら嬉しいです。

【はじめに】

これ、とっても良い質問だと思うので、何回かに分けてお答えをしたいなと思っています。

教養試験・課題式論文・職務経験論文・面接試験ですね。それぞれバラバラに話したいことがたくさんあるので、これについてはちょっとお待ちいただけたらと思うんですけども、今日のところは特別区経験者採用試験の対策、それの全体像ですよね。

あとは僕自身が受験をしてみての意見を交えながら、全体像について話をしてみたいなというふうに思っています。

教養試験

まずは教養試験についてですね。

これは数的処理・文章理解・時事問題、それと社会科学の対策のみでOKだと私は思います。
どういうことかと申しますとね、特別区の教養試験、経験者の1級職に関して申し上げますと、問題は全部で45問あるんですよ。

その45問は必須回答といわれる部分と、選択回答っていわれる部分に分かれてるんですね。
で、No.1からNo.30の30問は必須回答、つまり全部答えなきゃいけないと。
で、この30問て数的処理と文章理解と、あとは時事が出てくるんですよね。

で、これはもう対策しなきゃどうしようもないじゃないですか。
なので、これはきっちりやりましょうと。
残りのNo.31からNo.45なんですけれども、ここは15問の中から好きな問題を選んで5問を答えてねってスタイルになっています。

具体的に言うと、31から45のところでは人文科学・自然科学・社会科学、これらが出題されています。
で、じゃあどれを選べばいいんだよっていう話になったときに、何を選んでもいいと思うんですけど、ゼロベースで選んでいくということだったら僕は絶対社会科学が一番良いと思ってます。

理由は2つです。
まず1つ目、必須回答のところの時事問題の内容とのシナジーが期待できるからですね。
時事問題って社会に関する話が出題されますので、社会科学に関しての知識が部分的に使えたりするんですよね。

これが1つ目で、2つ目の理由としては、社会科学が一番分量が少ないと思うからです。
人文科学と自然科学と比べたときに、私は一番分量が少ないのは社会科学だと思います。
とくに特別区経験者採用試験を受ける方って、働いてたりしてなかなか勉強時間を確保できない方が多いと思うんですよ。

それ考えると、とにかく文量が少ないっていうのって、とてつもなく価値があることだと思うんですよね。
ですので、必須回答の数的処理・文章理解・時事問題をきっちりやったうえで、選択回答の部分については社会科学を徹底的に対策していく。
それだけで教養試験は突破できると思います。

参考までに申し上げますと、私は35点中21点で教養試験を通過することができましたので、6割ぐらいですよね。
ということで、そもそもそんなに高いスコアっていうのは求められていません。
ただ、この辺りの細かい話については、また後の回で少しお話をしたいなというふうに思っています。

課題式論文

次に、課題式論文に関してなんですけれども、大卒程度試験とは出題傾向がかなり異なるということには注意が必要でしょうね。

どういうことかと申しますとね、例えば特別区のⅠ類ですよね、一般に大学生が受けていく、そういう採用試験なんですけれども。
ここで出てくるトピックというのは、主に防災だったりとか、街づくりだったりとか、あるいはICTだったりとか、環境問題とか、そういうテーマが出てくるんですよ。
もちろん年によっても変わりますけどね。

でも、特別区の経験者採用試験で今挙げたようなテーマがガチガチに聞かれているのかというと、全然違うんですよね。
細かいお話自体はまた後の回でしたいと思ってるんですけども。

ここで注意しておいていただきたいのは、いわゆる世に出ているような論文試験対策の教科書だったりとか参考書、そういうのを固めておけば、すぐに特別区の経験者採用試験の論文書けるようになるかっていうと、私はちょっと違うかなというふうに思います。
それはどうしてかっていうと、テーマそのもの、出題傾向っていうのが、大卒程度の人たちが受けていくものと、経験者採用の方が受けていくもので全然異なっているから、ということですね。

ということで、とくに論文に対して苦手意識をもっているっていう人に関しては、異なった対策、経験者採用にきちんとフォーカスした対策というのが必要になっていくのかなと個人的には思ってますね。

あくまで私見ですけど。
ただ、この辺についての細かい話はまた後の回でしていきたいなと思っていますので、そちらをお待ちいただければと思います。

職務経験論文

次に、職務経験論文についてなんですけれども、これについては2020年からスタイルが変わりました。

どういうことかと申しますと、2020年に出題された職務経験論文ですね、これ特別区のホームページに挙がっているのでぜひ見てみて欲しいんですけれども。
具体的にはこういう課題が出ました。

「仕事の優先順位について、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて採用区分における立場として論じてください」

こういう形で出題されているんですよ。

これ何が変わったのって言ったときに、これまでは

「その経験を踏まえて、採用区分における立場として」

っていう文言はなかったんですよ。
つまり、今年から「採用区分における立場として」という文言が挿入されているんですよね。

採用区分ってなんだよ、という話なんですけど。
例えばですけれども、

1級職は係員の業務を行う職
2級職は係長職への昇進を前提とした、係長を補佐する職
3級職は係長、担当係長、主査又はこれに相当する職

のことをいいます。

で、なんですけれども、これらの区分を踏まえて書かなきゃいけないということは、そもそもこれらの採用区分、1級職、2級職、3級職でどんな仕事をしているのかが分からなかったら、ピントのズレた内容になってしまいますよね。
ということで、今までよりも各採用区分についての正確な理解、きっちりとした把握、そういうものが求められるようになったんだろうと私は解釈をしてます。

ということでもありますので、この部分についても、今までよりもプラスアルファの対策をしていかないといけない、そういう流れになってきていることを把握すべきだと思っています。
細かい話については、これも後の回で紹介していきたいと思っています。

面接試験

最後に面接試験についてなんですけれども。
完全に個人的な見解になってしまうんですけど、私はこの面接試験が最重要であると思っています。そして、この面接試験については、3分プレゼンが導入された可能性について指摘をしておきます。

どういうことかと申しますと、まず私の話からする必要があると思うんですけれども、私自身は特別区の経験者採用試験を受けて、最終的な順位が15位だったんですよ。
ちょっとイキってるふうに思われそうで嫌なんですけれども、控えめに言っても悪くはない順位だと思うんです。

でも、例えば教養試験のスコアどうだったのって言ったときに、先にも申し上げましたけれども、35点中21点。
決して良いスコアではないですよね。

で、論文についても、課題式論文と職務経験論文、もちろん書けはしました。
だけれども、抜群に良いものが書けたかっていうと、決してそんなことはないなっていうふうに思っています。

じゃあ、なんで最終的な順位がそこそこ良かったのって言ったら、恐らく面接なんじゃないかなって思うんですよね。
私自身はずっと人前で話すということについて考えてきたので、恐らくその部分の経験だったりとか蓄積がプラスに働いたのかなと思っています。

なので、教養がそこそこで、論文もそこそこだったけど、ひっくり返すことができたんだろうと。
ということでもありますので、例えば質問者さんを含めて特別区経験者採用試験を受ける方。

教養試験とか、課題式論文試験とか、あるいは職務経験論文試験、やっちまったーって思っても、面接対策を徹底的にしていけば、いくらでもひっくり返せるんじゃないかなと思います。
で、それと合わせてなんですけれども、3分プレゼンの導入についてですよね。

これどういうことかと申しますと、まず3分プレゼンというのは、自己PRだったりとか、志望動機だったりとか、特別区に入ってからやりたいこと、これらを3分間でまとめて話す、そういうプレゼンテーションのことを言います。
これ、Ⅰ類の採用試験、つまり大学生が受けていくような試験では全員がやらされるんですよ。
なんですけれども、特別区経験者採用試験では、これまでやる必要なかったんですよね。

なんですけれども、私が特別区経験者採用試験を受けたとき、やってくださいって言われたんですよ。
面接冒頭のところで。

で、当然準備してないじゃないですか。「エ!」て思ったんですけど、そこは私もこういう仕事をしておりますので、なんとか3分間話しました。
肌感覚で「だいたい3分てこのぐらいだよな」っていうのが分かっているので、それに基づいて話せたんじゃないかなと思っています。

なんですけれども、じゃあ一般的な方ですね、特別区経験者採用を受けていくような一般的な方が、いきなり3分間話してくれって言われて話せるかというと、なかなか難しいんじゃないかなと思うんですよね。
もちろん、3分だらだら話すことはできると思うんですよ。

でも、きっちり整理された内容を話せるのかっていうと、それはちょっと難しい感じがしますよね。
ということでもありますので、もしかしたら傾向が変わって、3分プレゼンをやらされることになったのかもしれない。

ということを考えますと、やっぱりその部分についても、今までとは違って、プラスアルファで考えていく必要があるんじゃないかと思ってます。
ただ、この辺りについても、また後の回で詳細をお話していきたいと思いますので、そちらも合わせて聞いていただければなと思います。

まとめ

ということで、今回の内容をまとめると、下記のとおりです。

・教養試験は数的処理・文章理解・時事、そして社会科学の対策のみでOKです。
・課題式論文試験については、大卒程度試験とは出題傾向が異なります。
・職務経験論文は2020年からスタイルが変わった可能性アリ
・面接試験は、恐らくこれが最重要であろうということ
・3分プレゼンが導入された可能性アリ

これらについては色々話したつもりではあるんですけれども、それぞれまだまだお話したいこと、話すべきことっていうのがありますので、また教養・論文・面接について別途取り上げていきたいと思っております。

特別区の経験者採用試験について受験予定の方、あるいは受験してみようかなーって迷ってる方に関しては、また以降の回もお聞きいただければ幸いであります。
ということで、また以降の悩み相談でお会いしましょう。

ありがとうございました。

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この記事の筆者
筒井夢人

【最多合格】のGravity┃社会人採用専門予備校Gravity講師┃元TAC講師┃元公務員┃特別区経験者採用(15位合格・新宿区内定)他多数の合格経験┃このサイトでは特別区経験者採用の対策について発信しています。

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