働きながら、子育てをしながら特別区経験者採用に合格できる? 2級職に1位合格したワーママ講師に、勉強方法と時間の作り方を伺います。

今回は、特別区経験者採用 ワーママの合格戦略というテーマでお話しします。特別区のママ受験の第一人者である有海美咲講師(Gravity講師・特別区経験者採用2級職1位合格)に来ていただきました。かなり最初からハードルを上げてしまいました(笑)
【奥田】
聞き手はGravity代表の奥田恭央が務めます。有海講師はもともとGravityの受講生で、特別区経験者採用2級職事務に1位合格をしている方です。
当時、育児をしながら、フルタイムで働きながら、どのように合格していったのか。過去を振り返りながら聞いていきます。

先輩ママがたくさんいる中で本当に恐縮なんですけれども(笑)私の経験が少しでも多くの方の役に立てればと思いまして、本日お話しさせていただきます。よろしくお願いします。
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働きながら・子育てをしながらの受験は大変だった?

受験生のときを振り返ると、働きながら・ワーママでの受験は大変でしたか?

大変でした。時間のやりくりや、家庭との調整が一番苦戦したところだと思います。

今日は、そういった大変な中で、教養試験・論文試験・面接試験の3つの対策をどのように進めていったのかを聞いていきます。
教養試験の対策|数的処理は毎日1問

まず教養試験対策は、限られた時間の中でどのように進めましたか?
【有海】
一番得点の配分が多い数的処理に、一番力を入れました。2月ぐらいからずっとコンスタントに、毎日1問ずつ解くという形です。
時間がなくても、1問だったら隙間時間を見つけて解けます。そうやって毎日積み重ねました。

1日1問をコンスタントにというのは、感覚を鈍らせないためですか?
【有海】
そうなんです。新卒で公務員試験の勉強をしたときからだいぶ時間が空いていて、全く感覚がない中でのスタートでした。
ゼロから知識をインプットしていく中で、1日やらないとまたゼロに戻ってしまう感覚がありました。だからこそ、コンスタントにやることを心がけていたんです。
文章理解と暗記科目|取るところと捨てるところを決める

次に文章理解、現代文や英語はどう対策しましたか?
【有海】
現代文は過去問を解いたときにそこそこ解けたので、ほぼ勉強せずにぶっつけ本番で臨みました。
一方で英語は苦手意識が強く、過去問を解いても全然わからない。そこで、捨て科目として勉強を一切しませんでした。

根本には時間がないということで、比較的解ける現代文は勉強しない、苦手な英語は捨てる、という判断ですね。

そうです。時間があれば全部やりたいのですが、絞らないと足切り突破までいけないと思ったので、最初の段階で取りどころを決めてしまいました。
【奥田】
これは参考になると思います。特別区経験者採用の教養試験は、高得点や満点を狙う試験ではなく、足切りを突破できるかどうかの判断にしか使われません。
35問中12〜13点取れればOKな試験です。忙しいワーママは、どこで得点を取り、どこを捨てるかを決めていくのが大切でしょう。

それ以外の知識系、社会科学や時事問題はどう勉強しましたか?
【有海】
本当は最初から最後までコンスタントにやれれば理想ですが、毎日暗記科目を勉強する時間はなかなか取れませんでした。
そこで、直前期の2か月ぐらいにまとめて頭に詰め込むスタイルに振り切りました。それまではほとんど勉強せず、最後の2か月で習得しています。

最後の1〜2か月で知識はインプットできるものですか?

できましたね。得意科目ではないので満点は狙えませんが、全体で足切りを突破できるレベルには仕上げられたので、十分だったと思っています。

特別区は足切りが4割弱なので、暗記系も4割取れればOKと思えば、1〜2か月前からでもできますね。
▼教養試験の足切りと、突破に必要な勉強時間については、下記の記事で詳しく解説しています。
論文試験の対策|模範答案で型を覚え、暗記カードのアプリを活用

次に論文対策は、どのように取り組みましたか?
【有海】
論文も、やみくもに練習してもなかなか腕が上がらない感覚がありました。
そこで、Gravityで推奨していたお手本となる模範答案をインプットして、論文の型を覚えてから書くというスタイルを地道に続けました。
2月ぐらいから模範答案の暗記を始めて、3月に初めて論文を書いてみたところ、思ったより書けない。もう1回模範答案を読み返して、ということを繰り返しながら、最終的には2週間に1回ぐらいのペースで書いていきました。

Gravityの論文の授業はステップ1からステップ7まであって結構ボリュームがありますが、消化不良にならずに取り組めましたか?
【有海】
実は何度か見返したりもしていました。時間がないので、講座は耳で聞いています。家事をしながら、子どもを寝かしつけしながら、音声講座でインプットしました。
模範答案を覚えるときも、読み上げ機能を使って耳で覚えたり、ときには文字を見て目で覚えたり。あの手この手を使って覚えましたね。

その他に、論文対策で工夫したことはありますか?
【有海】
論文のテーマに応じて書くべき項目がすらすら答えられるように、暗記カードを作っていました。表面に論文のテーマ、裏面に書くべき内容が3項目ぐらいに分かれているものを、自分で作ったんです。
最初は紙でしたが、最終的にはアプリにしました。隙間時間にアプリを開いて、3問、4問やるという工夫です。

いわゆる英単語のカードのようなもので、今はアプリになっているんですか?

そうです。暗記カードを自分で作れる無料のアプリがあるので、問題と回答を自分で設定してやっていました。

それはいいですね。忙しい社会人にも、スマホ1つで勉強ができるというところで、非常に参考になりました。
面接試験の対策|家事をしながら想定問答をブツブツ練習

晴れて一次試験を突破して、二次の面接試験対策はどういったスケジュールで取り組みましたか?
【有海】
一次試験が終わって1週間後ぐらいから対策を始めました。Gravityが提供していた予想問題集の回答を自分なりに作成するところからスタートし、自分の経験を棚卸しして、どういう質問に何を答えるかを言語化して暗記しています。
あとは、実際に発声する練習が非常に大事です。家でもブツブツ唱えてみたり、模擬面接で実際の面接をやっていただきながら答えたりと、練習を重ねました。

想定される質問への回答を考えてインプットし、それを話す練習をしたという流れですね。時間がない中で特に工夫したところはありますか?
【有海】
予想問題集を手元に置いておいて、家事をしながらチラチラ見るんです。目に留まった質問に対して、自分の中でブツブツと回答してみる。
こうして、家事や育児の隙間時間で、質問にとっさに答える練習を常にやっていきました。
あと、家族の協力も結構大事です。夫に面接官役になってもらって、突然問いを投げてもらう。急に降ってきた問いに答える練習もしていました。
時間の作り方|炊飯器34分のタイムトライアルと家族の理解

全体を通して、時間の使い方や方法で、その他に工夫したことはありますか?
【有海】
家事・育児の時間を今まで通りかけていたら、勉強時間は作れません。そのため、家事・育児の時間をいかに短縮するかは非常に工夫しました。
例えば、うちの炊飯器は早炊き34分で炊き上がるんです。その時間中に晩ご飯を作り終えるタイムトライアルを、勝手にやったりしていました(笑)
他にも、完璧に料理を作るのではなく、外食したり、総菜に頼ったり。いろいろな工夫をして自分の時間を作り出したのは、非常に大きかったと思っています。

ご家族の協力や理解はどうでしたか?
【有海】
これは、受験を決めたときに話をしました。なぜ受験するのか、受かったら家庭にどんないい影響があるかを明確に話して、理解を得ています。
なので非常に協力的で、むしろ「積極的に活用しなよ」と受け入れてもらいました。

受験を決めたときに家族に話して、理解と納得をもらったうえで対策を進めたということですね。

そうです。それがなかったら、なかなか手抜きできなかったと思います(笑)
受験のタイミング|子どもが大きくなってからの方がいい?

ただ、受験があると家族に迷惑をかけてしまうのではないか、家族と過ごす時間が失われるのではないかと悩む方もいます。子どもが大きくなってから受験した方がいいのか、今受験していいのか。受験のタイミングについてはどう思いますか?
【有海】
これは本当に人それぞれで、難しいところです。私自身、休みの日に答練で論文の練習をするために家を空けるときは、非常に後ろ髪を引かれる気持ちがありました。その気持ちはすごくわかります。
ただ、振り返ると一時のこと、長い人生の中で1年に満たないことなので、今はそこまで思い詰めることもなかったなという気持ちもあります。
ご家庭の事情は様々だと思いますが、ここを乗り越えれば、受かった先には家族にとってもいい環境になる。そのことを念頭に置いて判断していただけたらと思います。
【奥田】
各家庭の事情もあるので一概には言えませんが、私は2つ思うことがあります。
1つは、長い時間軸で見たときに、ここで頑張って特別区という安定があって働きやすい職場に転職することは、20年30年の人生を考えると非常にいいということ。悩んでいるなら、受けてみてもいいのではないでしょうか。
もう1つは、予備校講師の目線からです。今、特別区経験者採用は採用数が非常に多く、この10年で見ると非常に倍率が低い時代です。
公務員試験は採用の人数が年によって大きく変動し、過去には倍率10倍以上の年もありました。採用が多い時期に受けておくというのも、1つのアドバイスです。
【参考】特別区経験者採用(事務)の合格倍率
令和3年度:1級職7.6倍/2級職12.9倍
令和7年度【秋試験】:1級職3.5倍/2級職4.9倍出典:特別区人事委員会「特別区職員採用試験(選考)実施状況」(令和7年度は「事務(一般事務)」の数値)
ワーママ受験生へのメッセージ

最後に有海先生から、これから受験を考えている方、悩んでいる方、受験を決心して頑張りたいワーママの皆さんに向けて、一言メッセージをお願いします。
【有海】
皆さんのご家庭の事情や、お子さんの人数・年齢によって、ご負担は本当にまちまちだと思います。その中で受験に踏み切るのは、非常に勇気がいるという方も多いでしょう。
ですが、特別区に少しでもご興味がある方は、少し中長期で見て、今は先行投資だという気持ちで、受験に踏み切っていただきたいと思います。特別区はライフステージに合わせて働き方を変えやすく、働きやすい環境です。ぜひ前向きにご検討ください。
Gravityでは、頑張るワーママの皆さんの背中を押せるように、私も精一杯サポートしていきます。私はInstagramでも、ワーママの皆さんが最短ルートで合格できるような情報発信をしていますので、ぜひチェックをお願いいたします。

ありがとうございました。
【奥田】
Gravityでは、毎年たくさんのワーママが公務員への転職を実現しています。昨年も一昨年も、三児のママが特別区を1回の受験で1発合格しました。
忙しい、時間がない。だからこそ、Gravityの効率的なカリキュラムが役立ちます。
今後Gravityでは、女性向けやワーママ向けのイベントなども開催し、公式LINEでご案内していきます。ご興味がありましたら、Gravity公式LINEと有海先生のInstagramをご覧ください。
なお、有海講師が受験を決めたきっかけから区面接までを語った対談は、下記の記事で紹介しています。

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