【特別区経験者採用】難易度を本音で語ろう

【相談内容】

民間企業に勤めていますが、特別区への転職を考えています(経験者採用1級職)。

そこで色々と調べてみると、特別区は横浜市やさいたま市よりも倍率が低いことを知りました。

これは特別区の難易度が比較的低いことを意味するのでしょうか?先生の考えをお聞かせください。

【はじめに】

結論から申し上げますと、「横浜市やさいたま市、こういった他の自治体と比較したときに特別区経験者採用の倍率が低い=難易度も低い」と考えることは、妥当ではないと私は考えます。

そう考える理由を、以下に述べます。それでは早速見ていきましょう。

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【特別区経験者採用】難易度を本音で語ろう

倍率=難易度ではない

その理由を説明するために、ここでは公務員試験ではなく大学受験を例に挙げます。

例に挙げるのは東京大学です。東京大学の倍率がどのくらいか、ご存知でしょうか。学部にもよりますが、おおむね3倍程度です。

この3倍という数値より高い倍率の大学は、たくさんあります。私立大学でも国公立大学でも、学部にもよりますが、東京大学の3倍より高いところはいくらでもあります。

しかし、このときに「東京大学は、他の私大や国公立大学よりも入りやすい」とは絶対に考えないはずです。

なぜなら、「受けに来ている人たちの層がそもそも違う」と考えられるからです。

難易度を比較するとき、倍率は参考指標としてとても重要です。しかし、倍率をそのまま難易度と結びつけてしまうのは、受験においては妥当ではないと言えます。

覚悟して来てる人

倍率=難易度ではないことは分かった。では、そもそも特別区経験者採用試験はどういう人が受けに来ているのか。

一言で言えば、「覚悟して来ている人」たちです。

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『ジョジョの奇妙な冒険』荒木飛呂彦/集英社

特別区経験者採用試験では、課題式論文と職務経験論文の2本の論文を書かなければなりません。

しかも、1次試験の合否は論文だけで決まります。つまり、論文がきわめて重要な組織であることを分かったうえで、覚悟して受験している人たちなのです。

ほかの組織でも論文を課されることはあります。しかし、特別区のように「論文だけで1次の合否が決まる」組織はほかにありません。

論文がきわめて重要であることは、受験生の誰もがよく分かっています。当然、論文のトレーニングを徹底的に行わなければならないことを、すべての受験生が理解しているのです。

そして、そこで勝たなくてはいけない。それを覚悟のうえで受けているということは、論文について相当の猛者たちが受験してくると考えられます。

つまり、論文について徹底的にトレーニングを積んできた猛者たちが、特別区を受験しているのです。

となると、たとえ横浜市やさいたま市よりも倍率が低かったとしても、受験生の戦闘力は非常に高いと考えられます(少なくとも論文に関しては)。

ドラゴンボールを例にすれば、天下一武道会とセルゲームの違いです。天下一武道会とセルゲームを比べると、参加人数は天下一武道会のほうが多いでしょう。

では、セルゲームのほうが戦いが楽なのかといえば、そんなことはありません。セルゲームに参加しているのは、人造人間とサイヤ人だけだからです。

つまり、非常に強い者同士が戦うのがセルゲームです。そこで勝ち抜くには、相当なトレーニングが必要になります。

以上から明らかなように、受験者数が少ない、倍率が低いからといって、特別区のほうが難易度が低いと考えることは決してできません。

むしろ、論文の重要性を把握したうえで、それでもなおトレーニングを重ねようとする猛者たちが集まっているのが特別区経験者採用試験です。そのようにご理解ください。

自分の「歩く道」は…

ここまでの内容を踏まえ、最後に私なりの意見を述べます。

ここまでの内容からも明らかなように、私は特別区経験者採用試験の難易度が低いとはまったく考えていません。むしろ、数ある経験者採用試験の中でも屈指の難易度だと考えています。

一方で、この記事を読んでいる方の中には、他の予備校や組織、あるいは個人が

「特別経験者採用試験はとっても簡単です!」
「易しい試験だからすぐ受かります!」
「穴場です!」

と言っているのを聞いたことがある方も少なくないでしょう。しかし、私はあえて問いたいと思います。

どうしてそう言っている当の本人たちが、特別区経験者採用試験についての商品やサービスを提供しているのでしょうか。もし本当に簡単なのであれば、そもそもそういった商品やサービス自体が要らないではありませんか。

私たちの考えは、それとはまったく異なります。

私たちははっきりと申し上げます。特別区経験者採用試験の難易度は低くありません。だからこそ私たちのサポートが必要だと考え、さまざまな商品やサービスを提供しているのです。

私たちGravityは、「特別区の経験者採用試験は簡単だから、どんどん挑戦しましょう」とは口が裂けても言いません。私も、Gravity代表の奥田先生も、元受験生として、合格者として、身をもってその難易度を体感しているからです。

この記事を読んでいる方の中には

「ちょっと頑張れば受かるのかな…」
「難易度すごく低いって聞くし…!」

と考えている方もいるかもしれませんが、その考え方は妥当ではないと私は思います。

したがって、覚悟が決まりきっていない状況であれば、特別区の合格を勝ち取るのはかなり難しいと思います。

それでもなお特別区経験者採用試験に時間とお金と努力を注ぎ込もうと思えるか。それでもなお受験する覚悟があるか。今一度、自分自身に問い直してみてください。

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『ジョジョの奇妙な冒険』荒木飛呂彦/集英社

今回はかなり厳しめの内容だったと思います。しかし、本当は難しいものを簡単だと偽り、皆さん方を受験に引き込むのは、明らかに社会正義に反すると思いますので、あえて本音で辛口なことを申し上げました。

覚悟が本物である場合には、ぜひ遠慮なくご相談ください。

なお、論文と面接の配点については、下記の記事で詳しく解説しています。

【特別区経験者採用】論文と面接、配点が大きいのは?
特別区経験者採用の論文と面接の配点はどちらが大きいのかを解説。最終合格が決まる仕組みと配点の見方、1次試験の論文に手応えがなかった場合の考え方を紹介します。

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この記事の筆者
筒井夢人

公務員試験「社会人採用」専門予備校Gravity副代表兼専属講師┃元TAC講師┃元公務員┃特別区経験者採用(15位合格・新宿区内定)他多数の合格経験┃このサイトでは特別区経験者採用の対策について発信しています。

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