【特別区経験者採用】過去問に関するアドバイスと注意点

今回は、特別区経験者採用試験 過去問の注意点とアドバイスというテーマでお届けしたいと思います。

というのは、これを見ている皆さん方の多くが、すでに試験対策に入っていると思うんですけれども。その際に、必ずと言っていいほど利用するものの1つが過去問ですよね。特別区に限りませんけれども、試験対策といえば一丁目一番地、基本のキは過去問対策ということになりますので、多くの方が過去問を使って学習を進めていると思います。

なんですけれども。受験生の多くを見ていると、ちょっとその使い方で大丈夫かな?とか、こういう感じでやった方がいいんじゃないのかな?という方を結構見かけるんですよ。

ということでもありますので、過去問を使って学習を進めていくときに、ここは注意してねという基本のキとなる部分を皆さん方にご案内したいと思います。

なお、下記のYouTube動画でも解説を行っているので、併せてご視聴ください。

特別区の過去問

1つ目が、特別区の過去問を使いましょうということであります。何を言ってるんだ?と感じるかもしれないんですけども。要するに言いたいことは、「他の組織の過去問で対策を進めないでくださいね」ということです。

特にこれを見ている方々、初学の方も多いと思うんですけども。初学の方だと、おそらく「過去問とりあえずやっとけばいいんでしょ」ということで、公務員試験の過去問全般をやっちゃったりしてると思うんですよ。

例えばなんですけれども、特別区以外で公務員試験といったときに色々な組織がありますよね。東京都庁もあれば、国家公務員もあれば、市役所も県庁もあるということで、色々な組織の過去問があるじゃないですか。

初学の方の場合にはどれをやったらいいのかな?というのが分からずに、とりあえず過去問ならいいんでしょ?ということで、特別区以外の組織の過去問手を出してしまってる人も少なくないと思うんですよね。

ですけれども、どう考えてもそれはやってはいけないことだと思います。どうしてかというと、これは理由は簡単でありまして。組織ごとに出題傾向がまるで異なるから、この一言に尽きます。

皆さん方もなんとなくイメージはつきますよね。同じ公務員試験といっても、特別区都庁では出題の傾向がまるで異なります。同じように、特別区国家公務員では出題傾向がまるで異なる、と。言われてみればそのとおりですよね。

例えばこれって、公務員試験だけじゃなくて大学受験とかに置き換えてみても同じことが言えると思うんですよ。例えばここでは仮定として、皆さん方が早稲田大学を目指してると考えてみましょう。そのときに、大学受験にも過去問ってあるじゃないですか。いわゆる「赤本」というやつですよね。

早稲田を目指してる皆さん、慶応の過去問(赤本)解きますかね?どう考えてもやらないですよね。少なくとも初手で、早稲田目指してる人が慶応の赤本を解くとは考えられないですよね。どうしてか?それは、「早稲田と慶応の出題傾向が違うから」この一言に尽きますよね。

話を巻き戻しますと、同じことが公務員試験にも当てはまる、と。ですから、皆さん方が特別区を目指してるのであれば、少なくとも初手で対策をすべきなのは特別区の過去問であって、都庁とか国家とか市役所とかの過去問ではないんですよ。

ですから、そういうのを使っちゃってたという方は、ぜひまずは特別区の過去問をやろうということで、特別区の過去問対策を進めていってほしいと思います。

経験者採用の過去問

2つ目が、経験者採用の過去問を解きましょうということであります。

先に私は「特別区の過去問を解きましょう」と申し上げましたよね。特別区の過去問と一口に言っても、色々な区分があります。例えばですけれども、主に大学生が受けていくⅠ類採用もある。これを見ている皆さん方が念頭においている経験者採用もある。そしてそれ以外にも、主に高校生が受けていくⅢ類採用というのもあるわけですよ。どれをやったらいいの?って話になりますよね。

でも、皆さん方が経験者採用を受けるのであれば、どう考えても経験者採用をまず解くべきですよね。だって、それが本試験で出てくるわけですから。

でも、例えばSNSとかインターネット上では、経験者採用受験生の皆さんに「Ⅰ類採用の過去問を解きましょう」と言っている方も一部いらっしゃるんですよ。それは1つの見解ではあると思うんですけども。私はその考え方は妥当ではないと考えています。

どうしてかというと、一言でいうのであれば、Ⅰ類採用の問題と経験者採用の問題は難易度がまるで違うからです。

経験者採用で出題される問題のレベルは、「初級」とか「高卒程度レベル」と言われる問題が出てくるんですね。それに対してⅠ類採用においては、「大卒程度レベル」の問題が出てくるわけですよ。つまり簡単に言ってしまうと、経験者採用で出てくる問題はかなり易しめなんだけれども、Ⅰ類採用で出てくる問題は結構難しいんですよ。

このときに、皆さん方が無理して難しいⅠ類採用の過去問を解く必要があるか?というと、僕はどう考えてもないと思うんですよね。

実際、例えばGravityの過去の合格者で、Ⅰ類の過去問を解いていた人は私は一人も見たことがありません。そういう対策をしなくても、経験者採用の過去問をしっかり対策するだけで、教養試験は突破できるわけですよ。

重ねて申し上げますと、Ⅰ類採用の問題は、先ほどから申し上げているようにかなり難しいわけですよ。働きながらの社会人が、論文対策しながら面接対策もしながら、難しいⅠ類採用の過去問をトレーニングできるか?といったときに、僕はどう考えてもできないと思うんですよね。

私思いますには、そういった形で無理な負荷をかけてしまうと、おそらく結局勉強を継続することができなくなって、本試験に挑むまでに燃え尽きてしまうんじゃないかと思います。

ですから、皆さん方は無理にⅠ類採用の過去問を解くとかそういったことではなくて、経験者採用の過去をひたすら解く、そこに慣れていく、そういったマインドセットで過去問対策を進めてほしいと思います。

時事問題について

3つ目が、時事問題についてであります。

特別区経験者採用の教養試験においては、時事問題の出題がございます。特別区はかなり時事問題の出題が多い組織でございまして、毎年6問出題されています。これはかなり多いですよね。ですから、対策をすることはマストにはなってくるんですけれども。

真面目な方だと、過去問に時事問題が載ってるじゃないですか、それについても解いてみたりとか。実際にどうだったんだろう?っていう風に、その時事に関するニュースを調べてみたりという方、結構いらっしゃるんですよね。

なんですけれども、申し上げておきましょう。過去問に載っている時事問題は解く必要はございません。

どうしてかというと、時事問題というのは、最近のホットなニュースが出題されるわけですよね。ということは、過去問に載っている時事問題は当時はホットなトピックだったわけですけれども、皆さん方が今年特別区を受けていくときには、すでにホットな内容ではなくなってるわけですよね。

だとすると、過去問で時事問題をガチガチに対策したとしても、それはもう出てくることはないわけですから、無理に解く必要はないという話になってきますよね。

もちろん、過去の時事問題を見て、「こういう分野が出てくるんだ」というのをチェックしておくこと自体は役に立つと思います。それは有効だと思いますけれども、皆さん方が今年試験を受けるときに、その選択肢・その問題が丸ごと出てくるか?というと、その可能性は限りなくゼロに近いと思います。

ですので、時事問題については無理に解いたりとかそのトピックをミチミチ調べたりとか、そういったことをする必要はないので、ぜひ安心してほしいと思います。

入手方法

最後に、過去問の入手方法についてご案内いたします。

ここまでの話を聞いてくださった皆さんは、なるほどね、と。特別区の過去問を解くことが重要なんだな、特別区経験者採用の過去問を解くことが一層重要なんだな、この事実についてご理解いただけたことかと思います。ですので、じゃあ入手しなきゃ!ということで、入手方法が知りたいという方もいらっしゃると思うんですよ。

基本的に、特別区経験者採用の過去問は、過去3年分だけは公式ホームページに特別区人事委員会が掲載しています。ですけれども、皆さんとしては、いや3か年なんて言わずにもっと昔の問題も見たいよとか、そう感じる方も多いと思うんですね。

そのときに一番簡単なやり方としては、例えばGoogleなどで「特別区経験者採用 過去問」というキーワードで検索すると、自発的にボランティアで特別区経験者採用の過去問を掲載してくれている無料サイトがいくつも確認できると思います(例えば下記のサイト)。

ですので、そういったところで、過去の問題3か年と言わずにそれよりも前の問題についても、例えば見てみたりとかダウンロードしてみたりとかするといいんじゃないかなと思います。

サイトによっては、問題だけではなくて回答についても載せてくれていたりしますので、そういったところを使いながら過去問の対策を進めていくといいかなと個人的には思っております。

ただし、1点だけ注意点がございまして。先に申し上げたような、特別区が公式ホームページに上げているものとか、ボランティアで過去問や回答を載せてくれているサイトには、文章理解の問題については掲載がないんですよ。現代文と英文については、著作権の問題でそもそもホームページ上に載せられないという形になってるんですね。

でも、いや文章理解の過去問もちゃんと見ておきたいよ!という方のほうが圧倒的に多いと思いますし、私自身も文章理解はしっかり対策すべき科目だと思っているので、ぜひ皆さん方は文章理解の過去問についても手に入れていただきたいんですけれども。じゃあどうやって手に入れるわけ?という話になるわけですけれども。

答えとしては、東京は飯田橋にある「区政会館」という建物に行ってほしいと思います。ここは特別区人事委員会が入っている建物なんですけれども、ここに行っていただくと文章理解を含めて過去問を印刷することができます。

ですので、文章理解に関してだけは区政会館に足をお運びいただいて、そこでコピーを取るのが一番いいかなと思います。

こういった形で、文章理解も含めて特別区経験者採用の過去問を入手してそれをミチミチと対策をしていくというのが、教養試験対策の一丁目一番地、基本のキという形になってまいりますので、ぜひ以降も受験生の皆さん方は、過去問の対策を軸に教養試験対策を進めてほしいと思います。

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この記事の筆者
筒井夢人

【最多合格】のGravity┃社会人採用専門予備校Gravity講師┃元TAC講師┃元公務員┃特別区経験者採用(15位合格・新宿区内定)他多数の合格経験┃このサイトでは特別区経験者採用の対策について発信しています。

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