【相談内容】
現在、すでに地方公務員として働いています。地元の特別区で働きたく勉強しているところですが、経験者採用と氷河期採用のどちらを受けるか迷っています。
年齢(41歳)を考えると氷河期採用の方が受かりやすいのではと思うのですが、現在公務員なのに氷河期採用試験を受けることがマイナスになるのではとも感じています。どちらがよいでしょうか?
【はじめに】
結論から申し上げますと、質問者さんに関して申し上げるのであれば、私は経験者採用の方が勝率は高いように思います。
そう考える理由を3つ述べたいと思います。
それでは早速参りましょう。
なお、下記のYouTube動画でも解説を行っているので、併せてご視聴ください。
倍率の差
まず1つ目、これは最終倍率の差であります。どういうことかと申しますと、経験者採用試験と氷河期採用試験では倍率にかなり大きな開きが存在しています。
具体的にどのぐらいなのかと申しますと、例えば昨年のお話になりますけれども、経験者採用の1級職、倍率がどのぐらいだったのかと言いますと、だいたい7倍前後というところです。2級職になりますと、これが12倍というところですね。
この段階で既に高いなという感じがいたしますけれども、氷河期採用、どのぐらいだったのかと申しますと、昨年については23倍であります。相当高いなという感じ、この時点で伝わると思うんですけれども、その前の年になりますと、さらに倍率が跳ね上がりまして、約40倍という形になっています。
この倍率は、各種の公務員試験の中でも屈指のものと言って差し支えないように思います。もちろん、これまでの動画でも申し上げてきた通り、倍率=難易度ということではありません。
倍率はあくまで一つの指標にすぎませんので、それだけで入るのが簡単とか、入るのが難しいとか、そういうふうな判断を下すことはできません。しかしですね、それにしても約40倍の倍率というのはあまりにも高いと言わざるを得ません。
その意味では、まだ経験者採用、1級職、7倍ですとか、あるいは2級職の12倍、こちらの方が遥かに戦いやすさはあるのではないか、ここに関しては私はそのように感じます。
面接の倍率
2つ目に、面接に入って以降の倍率というのが挙げられます。
どういうことかと申しますとね、おそらくこれを見てくださってる方の中には
っていう方もいらっしゃると思うんですよね。
おっしゃる通りだと思います。では、面接に入って以降の倍率、経験者採用と氷河期採用でどのぐらい差があるのか申し述べたいと思います。
まず、1級職につきましては、だいたい2倍前後というところになってきますね。2級職、どうなっているのかと言いますと、これがだいたい3倍ぐらい。
じゃあ氷河期採用はどうなのと申しますと、昨年に関しては4倍という形になってます。その前の年になりますと、面接に入って以降の倍率、5倍ぐらいになっているんですね。
つまり面接に入って以降の戦いも、やはり氷河期採用の方が明らかに厳しいという形になっております。もちろん、ここに関しても倍率が単に低いから入りやすいとか、倍率が高いから入りにくいとか、そういう議論というのはあまり意味がないとは思います。
しかし、それにしても、例えば1級職の面接に入ってから2倍という倍率と、面接に入ってからも4倍から5倍ある氷河期採用では、どちらの方が入りやすそうだろうかと考えたときに、明らかに経験者採用の方が戦いやすさが残るのではないか、そのように考えます。
氷河期採用の趣旨
3つ目に、氷河期採用試験の趣旨というのが挙げられます。
どういうことかと申しますと、質問者さんのくださった文面に、こういう文章がありました。ちょっと読み上げたいと思うんですけれども。
現在公務員なのに氷河期採用試験を受けることがマイナスになるのではと感じています
このような文章がありました。これは非常に良い着眼点でありまして、そもそもどうして氷河期採用試験を特別区がやっているんだろうか、こういうことを抜きに、どちらの方がいいというのはなかなか判断できないように思います。
ですので、特別区の公式HPに載っている受験案内から氷河期採用試験を実施している趣旨、これを抜き出して、ちょっと読み上げてみたいと思います。氷河期採用試験の受験案内にはこのように記述があります。
雇用環境が厳しい時期に就職活動を行った、いわゆる就職氷河期世代である方の就職の機会を拡大すること等を目的に実施する試験です
つまり、就職氷河期と言われる時代に就職活動を行っていて、残念ながら正規の職に恵まれなかったり、あるいは非正規の職を転々としていたり、そういう方々に門戸を開くために行われているもの、それが氷河期採用なわけです。この趣旨を踏まえて考えてみますと、質問者さんは現に公務員として働いてらっしゃる訳ですよね。
文面にはなかったですけれども、おそらく、いわゆる正規の職員として公務員をやってらっしゃると思うんですよ。となりますと、少なくとも氷河期採用の趣旨からは少し外れているということは言えるように思います。
もちろんそのような場合であったとしても、筆記試験、特にきちんと論文を書けたのであれば、面接にたどり着くことは十二分に可能だと思います。しかし、私が面接官であれば、
ということを質問者さんに伺うと思います。なぜなら、現に公務員としての経験がおありなのであれば、経験者採用も受けることができるからですね。
そうなると、若干質問者さんとしては答えに窮するところが出てくるように思うんです。そういう意味で、マイナスになるということはないとは思いますけれども、少なくとも「なんで氷河期で受けているんだろう?」という感覚を面接官は持ってしまうのではないか、そのように感じます。
ということで、最終倍率、面接以降の倍率、そして氷河期採用の趣旨、この3つの理由から質問者さんに関して申し上げるのであれば、私は経験者採用の方が勝率は高いように思います。
併せて申し上げますと、質問者さんは41歳という年齢を気にしてらっしゃるようですけれども、41歳という年齢であれば、2級職はもちろんですけれども、1級職であったとしても、受験をし合格を勝ち取ることは不可能ではありません。
とくに、現に地方公務員として働いてらして、地元が特別区ということであれば、比較的どうして特別なの?っていう理由が語りやすいと思うんですね。
ということでもありますので、繰り返しになりますけれども、質問者さんに関して申し上げるのであれば、私は氷河期採用で受験するよりも、経験者採用で受験を検討してみた方がいいのではないか、そのように思います。ただ、これはあくまでも私達Gravityの意見でございますので、気になった場合には、他の予備校も使ってみて、意見を仰いでみるといいんじゃないか、そのように思います。
いずれにいたしましても、氷河期採用にせよ、経験者採用にせよ、まだまだ受験までの時間はございますので、もう少し悩んでみて、その上で、経験者採用にしようかな、それとも氷河期採用にしようかな、意思決定を下していただければというふうに思っております。それでは、また次回以降の悩み相談でお会いしたいと思います。
ありがとうございました。
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